真冬の仕掛け論(宗 Fテスター)

ロッド:ショートスイング20号/3.0m

リール:シマノ/ベイトランナー8000D

バイトアラーム:FOX/RX
ロッドポッド:自作トリポッド
ライン:サンヨーナイロン/アプロードGT-Rウルトラ16lb
リーダー:プロロジック/スーパーチャージドリーダー40lb(コアゼロタイプ)
オモリ:NG/フラットペアースイベル3.5オンス(99g)
リグ:KDリグ(NGワイドゲープフック#5)
フックベイツ:ダイナマイトベイツ/ホットフィッシュGLM15mmボトム+レッドアモなど10mmPOP-UPのカット仕様
撒きエサ:パーティクル系を少々。または無し。
PVA:NGコールドウォーターPVABAG/にわとりの餌+ボイリーチョップス+CSLリキッド+ホットフィッシュGLM15mmを3~4粒

レポート:(原文)真冬は水温が低く鯉の活性も低いので、ハイシーズンの延長でアプローチすると、針掛かりが浅くなり、スッポ抜けによるバラシが多発する事があります。

カカリに対するやり取りは釣り人のテクニックが必要ですが、スッポ抜け対策は、それぞれの工夫でカバーできます。

今冬の釣りで試行錯誤し、僕が現時点で多様している冬の仕掛けは、ラインアライナー式KDリグです。

一般的にKDリグは、ガン玉でポップアップベイトの浮力調節をして使いますが、ボトムベイトやスノーマンやワフターなど、色んなエサに対応するマルチな仕掛けです。

KDリグはフッキングの妨げになるフックベイトの自由度が高く、それが最大の利点です。口の奥でのフックアップを期待でき、またその仕掛けを作る工程も非常に簡単です。

しかしKDリグはフックベイトの自由度が高いが故に、仕掛けが絡みやすいデメリットもあります。

フックベイトの重さやシルエットにも注意が必要です。寒波で凍える日には、ボトムボイリーとPOP-UPの50/50を更に小さく削り、やっと魚をキャッチした事もありました。ワフターも有効だと思います。

軽さ重視では、ポップアップリグのチョイスもありますが、今通っているフィールドでは汎用性が低いと思い、今冬は出番がありません。

KDリグは特殊な結び方が特徴ですが、僕はアイの部分にシュリンクチューブを被せ、更に針の角度を強制しています。このラインアライナー式は、針先にオモリのテンションが加わると、針が内向きに巻き込む力を促進させ、浅掛かりを防せぐシステムです。

使用しているFOXのRIG SHRINKは、1.2mmから0.4mmまで縮み、NGカープのWGフック4番と5番にジャストフィットします。その仕上がりはとてもシャープになります。※入り口を湿らせれば簡単に入ります。

FOX RIG シュリンク

各パーツ1つ1つの役割を考えると、自ずと全体のバランスが見えてきます。

オモリの役割は、仕掛けを飛ばす。仕掛けを止める。針掛かりさせること。そしてハリスの長さも針掛かりに大きく影響します。ハリスが短いほどオモリの効果が針に伝わり易いのですが「短すぎるハリス+重いオモリ」では、やり取り中に口切れを起こす事もあります。

ここ最近は3.5oz(99g)のオモリを使っており、その場合だとハリスの長さは16cmほどで落ち着いています。釣り場の状況によって、もっと軽いオモリが使えるなら、ハリスはもう少し短くて良いです。オモリの重さとハリスの長さのバランスがキーとなります。

オモリはインライン式が効き易いのですが、仕掛けが絡みやすいデメリットもあります。※仕掛け絡みについては、また別のレポート「仕掛け絡みのメカニズム編」で詳しくご紹介します。

レッズクリップ式のオモリの場合だと、仕掛け絡みは軽減されますが、針に伝わるオモリの効果はインラインに比べるとやや劣ります。少しでもオモリの伝達を良くするために、オモリのスイベル部分を切って使う事もあります。

余談ですが、PVAにはパーティクル系のエサとボトムボイリーを3~4粒ほど入れています。比重の軽いパーティクルだけだと、フックベイトまで弱い力で吸引してしまい、針掛かりが浅くなりそうな気がします。周りに騙しエサとして質量の大きなボトムボイリーも数粒あった方が、結果として良いように思います。

PVAバッグ

真冬の鯉釣りは、想像以上にシビアで、より繊細さが求められます。しかしそれが冬ならではの楽しさだとも思います。

以上、真冬の仕掛け論でした。


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